(コード:CND-111 / CND-112|単位数:各2)
担当:漆原 黒炎 教授(I)・夜霧 幽羅 准教授(II)
過去の“痛み”は、文法として美しくなる――」
――初回講義冒頭にて
目次
講義概要
黒歴史とは、ただの過去ではない。
それは、“かつての自己が放った言葉の痕跡”であり、時に痛々しく、時に愛おしい遺構である。
本講義では、そうした黒歴史的言語の構造と生成法、そして再利用可能な詠唱的価値を、文法・語彙・構文・句読法の観点から精査する。
I期:黒歴史文法概論 I(基礎編)
担当:漆原 黒炎 教授
▷ 主な講義内容
回 | テーマ | 内容 |
---|---|---|
第1回 | 黒歴史とは何か | 「痛い過去」を「語れる過去」に昇華する理論 |
第3回 | 黒歴史単語帳作成法 | “当時しか使わなかった語彙”を収集・分解する |
第6回 | 過剰ポエム構文の基本 | 「君の瞳は氷のように熱くて冷たい」型を訓練 |
第9回 | 言い回しのメタ構造 | 「オレなんかが…でも…」の言語的構造分析 |
第12回 | 手書き文字の破壊力 | “中二手帳”に宿る筆跡と傾きの効果分析 |
■ II期:黒歴史文法概論 II(応用編)
担当:夜霧 幽羅 准教授
▷ 主な講義内容
回 | テーマ | 内容 |
---|---|---|
第1回 | 黒歴史を“語れる”強さとは | 恥ではなく、“素材”としての捉え直し |
第4回 | 詠唱詩化技法 | 黒歴史文の再構築→詠唱変換への演習 |
第7回 | “心の叫び”文体模写演習 | 旧ノートから叫び文を模写して朗読 |
第10回 | 黒歴史から異名を錬成せよ | 「当時のワード群→異名合成」ワークショップ |
第13回 | 黒歴史スピーチ大会 | “最も痛くて最も輝いた一文”を人前で堂々と披露 |
評価基準(共通)
- 黒歴史文の“破壊力”と“愛おしさ”の両立(40%)
- 読み上げ時の耐羞力(20%)
- 他者の黒歴史を笑わずに敬意を払う姿勢(20%)
- 文法的再編成の完成度(20%)
課題例
- 「中学2年時の“自分語り日記”から最も危険な一文を抜粋し、詠唱変換せよ」
- 「“かつて書いたポエム”の文法的欠陥を残したまま、新たな異名を構築せよ」
名言(講義ノートより)
「黒歴史は、過去最大の失敗ではない。“未来最大のエネルギー源”だ」
「あの恥ずかしさがなければ、今のオレはいない」
「“見せられない過去”は、“魅せるための過去”になる」