―誰かの思いを受け止めるって、
こんなにも心がズタズタになることだったんだね。
目次
歌詞全文(再現)
河原で拾った 一通目の手紙
びしょ濡れなのに 文字ははっきり読めた
「お前の顔がムカつく」
風に揺れてる野菊が やけにまぶしかった
誰かの声が届くって
きっともっと優しいことだと
思ってた 信じてた なのに……
上流から流れてくる
手紙が全部 罵倒だった件
なんで?どうして?って言葉よりも
「この筆圧どうなってんの!?」
水に滲まない怒りが 僕の胸を打つ
やさしさよ、カモン……
二通目は油性ペン 三通目はラップ巻き
手の込みように 逆に感動すら覚えた
「お前の歩き方、イラつく」
もはや私信じゃない 世界へのメッセージだ
でも本当はどこかで
君からの便りを
期待してたのかもしれない 愚かだね
上流から流れてくる
手紙が全部 罵倒だった件
でも最後の一枚だけは違った
「……ばか。でも、ありがとう」
流された涙と一緒に それも見えなくなった
川は今日も流れていく
誰かの言葉を乗せて
届くはずのない思いが
僕を濡らしてすり抜けた
上流から流れてくる
君の“声”に聞こえたその文
「また会えたら文通しよう」
その文字に少し、笑えた
ありがとう、川
僕はもう、ちゃんと泳げるよ
ナゾソン研究メモ
- 形式的特徴:水音×毒舌のミスマッチが独特の中毒性を生む“サイレント叱咤系バラード”
- ファンの間での通称:「ドリフロバトレタ」(Drifting Flowing Verbal Letter Trash)
- 実験上映会:川辺にスピーカーを設置し、あえて雨の日に再生 → 意図不明な感動の輪が生まれた。
研究員コメント
「“なんでこの曲で泣いてるの?”と聞かれても、正直、自分でもよく分からない」
― ナゾソンズ感情受信部(やや濡れがち)
次回予告:
走馬灯より鮮やかに蘇る“あの時のテンパり”――
『あ、名札つけたまま帰ってきちゃった日』研究、着手。