USOKO ISLAND RESEARCH REPORT 002
うそこ島は
“ローグライク地形変動島”
である可能性について
先月の攻略法は、今月の遭難理由になる。
『今月たぶんここ』MAP GENERATOR
毎月、島がだいたい最初から始まる
月が変わるころ、道、山、川、森、建物、海岸線、名所、天候傾向、方角、施設同士の位置関係がまとめて変化します。
北の観測所が南へ移り、海岸道が森を通り、階段を上ると海へ出る。先月便利だった近道は、今月は池です。
「これローグライクじゃん」
調査報告書の余白に残された一言から、「うそこ島ローグライク構造仮説」が正式に研究されるようになりました。
ROGUELIKE COMPARISON
ローグライクとうそこ島の共通点
| 要素 | 一般的なゲーム | うそこ島 |
|---|---|---|
| マップ自動生成 | プレイごとにダンジョンが変わる | 月ごとに島の構造が変わる |
| 未探索領域 | 入るまで地形不明 | 今月そこに何があるかは行くまで不明 |
| ランダムイベント | 宝箱・敵・NPCが出現 | 宝箱・祭り・猫・知らない建物が出現 |
| アイテム | 毎回異なる装備を拾う | 漂着物や謎の持ち物が見つかる |
| 状態異常 | 毒・混乱など | 方角混乱・帰りたくなさ・妙な懐かしさ |
| セーフポイント | 拠点・休憩地点 | ロッジ・休憩所・たまに動くベンチ |
| ショートカット | 攻略によって開通 | 一度通った人ほど見つけやすい道 |
| リセット | ゲーム終了で世界再構築 | 月初に島が大きく再編成 |
| メタ進行 | プレイヤーの知識は残る | 島は変わっても迷い方だけ上手くなる |
| シード | 同じ乱数で同じ世界 | 同月でも人によって微妙に異なる |
| パーマデス | 死ぬと最初から | 人は無事だが地図が死ぬ |
月初に発生する「島リセット」
全部が作り直されるわけではありません。残るもの、消えるもの、少し動くもの、見た目だけ変わるもの、そして「先月あったという記憶だけ残る場所」があります。
高確率で変わる
小道/森の密度/岩/標識/小さな橋/自販機/ベンチ/謎の屋台/近道
ときどき変わる
川/高低差/海岸線/主要施設/大きな丘/気候帯/カモメ駅/“う-0”への行き方
比較的残りやすい
空気図書館/共用ロッジ群/クレヨン岬/大きな一本木/島猫がよくいる場所
ONE ISLAND RUN
うそこ島における「1ラン」
ラン開始
船から上陸。島のほとんどが未探索です。
探索
歩き、道を選び、見つけ、迷い、だいたいもう一回迷います。
ランダムイベント
何かが起きます。帰宅後にイベントだったと判明することも。
帰還
港から船に乗れば終了。港が移動している場合は終了地点探しから始まります。
島は何をもとに地形を決めるのか
季節、月齢、天候、来島者数、島唄、前月の状態、強く行きたがる場所、猫などが候補です。
シード再現実験
同じ日時、船、人数、装備、朝食、ルート、島唄で2グループが別々に入りました。
結果:違うところへ着きました。片方には池、もう片方には焼きとうもろこしを売る売店がありました。美味しかったそうです。島シード = 人間 + 島 + その日のなんか
気分、記憶、経験、最近の考え事、予定、忘れ物、朝食、行きたい場所まで関係している可能性があります。
FOG OF ISLAND
歩くまで確定しない「未確定領域」
地図では山でも、行くと原っぱ。昨日の原っぱが市場になり、店の人は「昨日も市場だった」と言います。どれだけ地図を作っても、実際にその日歩くまで現在の状態が確定しない場所です。
こうなると調査員は、とりあえず何か食べて帰ります。
ISLAND BIOMES
近すぎる6つの環境
しずかな森
考え事をすると道が長くなり、何も考えず歩くと意外と早く抜けられます。
風ばっかり草原
紙類は非推奨。卒論72ページが飛び、47ページまで回収されています。
ずっと雨手前湿地
永遠に「そろそろ降りそう」。傘を出すか迷い続けるため精神的に消耗します。
季節ちがい丘
真夏の桜、冬のセミ、秋の卒業式っぽい空気など、周囲と季節が合いません。
似た岩エリア
全部の岩が少しずつ似ており、通過した岩が分からなくなる高迷子率地帯。
海が近すぎ浜
内陸へ歩いても海が近く感じ、波音が大きくなる場合があります。
ランダムイベント
島猫が同行/知らない道/突然の島唄/道端の椅子/宝箱/知らない売店/地図に丸印
カモメ駅へ何かが到着/空気図書館の最奥/過去の自分らしき足跡/地図にない祭り/「来月ここ」の看板
朝夕で島が入れ替わる/船を降りた直後に船へ戻る/反対側から同じ自分たち/島全体から拍手/何も起きない
UNIDENTIFIED POINTS
地図上の「?」地点
椅子一脚の丸い広場。座っても何も起きません。非常に気になります。
上っても下りても同じ場所へ戻る階段。横を通れば進めます。
「こっちじゃない」とだけ書かれた看板。矢印はありません。
全ボタンが「ほどほど」の自販機。常温の水が出ました。
入口に「まだ」と書かれた小屋。現在も入っていません。
用途の分からない島アイテム
ただの細長い棒 → 翌日、知らない扉にぴったり → 奥にはベンチ → 座る → 特に何も起きない
判明しても意味が分からない場合があります。STATUS EFFECTS & BUFFS
島内状態変化
方角混乱
全員が別の北を信じます。地図を見ると悪化する場合あり。
帰りたくなさ
滞在が30分〜3時間延長。野末マドカはほぼ常時発症。
なつかしみ
初訪問なのに「昔ここで何してたっけ」と考え始めます。
猫追い
予定ルートを外れますが、珍しい場所へ着く確率が上がります。
もう座ろう
ベンチを見ると座りたくなり、しばらく動きたくなくなります。
地図過信/不信
古い地図を信じすぎても、一切信じなくても危険です。
追い風
道選びがうまくいく気がします。物理的にも追い風の場合あり。
猫の許可
島猫が近くにいます。何が有利か不明ですが少し嬉しい。
一服済み
お茶を飲んだあと、判断力が少し戻ります。
迷い慣れ
迷子でも慌てなくなる、島でもっとも実用的な能力です。
セーフポイントと経路記憶残響
サークル共用ロッジ
必要人数分の部屋が見つかる代表的帰還拠点。
空気図書館入口
入口は比較的安定。奥へ進むと話は別です。
大きな一本木
複数月残る珍しい固定物。位置は多少変わります。固定とは。
まあここでいい休憩所
ベンチと屋根だけですが、利用者満足度は妙に高いです。
一度通った人ほど見つけやすい道があります。道が消えても「この辺から行けそう」という感覚だけ残る現象を、経路記憶残響と呼びます。
「あの木のあたりでなんとなく左」ベテランには通じます。新入生にはまったく伝わりません。
META PROGRESSION
島ではなく、迷い方が育つ
島を攻略する能力ではなく、島に攻略されても平気になる能力が育ちます。
人は無事だが、攻略情報が死ぬ
ロストしやすい
詳細な地図/正確な距離/近道/施設位置/「ここを曲がれば着く」という確信
ロストしにくい
経験/勘/思い出/写真/島唄/また行きたい気持ち/猫の顔
MONTHLY MODIFIERS
月ごとの特殊ルール
坂多め
島中の坂がほとんど上りに感じました。
ラムネ月
各地でラムネを発見。飲めて美味しく、研究は進みませんでした。
声が少し遠い
目の前の相手の声が数メートル先から聞こえました。
カレー方角
匂いの強い方へ歩くと港に近づきました。翌月は使えません。
ベンチ多め
異常な数のベンチが出現し、活動量は年間最低を記録。
月初調査資料『今月たぶんここ』
港、ロッジ、“う-0”、危険地形、目印、カモメ駅、猫、ベンチ密度を調査します。「たぶん」は責任逃れではなく、誠実さです。
うそこ島デイリーと縛り探索
同じ日に別々で入っても、同一シードとは言い難い結果です。
地図なしラン
地図を持ちません。普通です。
左折禁止ラン
2時間後、なぜか左側から帰ってきました。
猫についていくラン
猫が寝た時点で終了します。
宝箱ノーオープン
宝箱を開けません。精神力が試されます。
海を見たら終了
開始3分で終わった記録があります。
野末マドカ同行
ほぼ確実に別の場所へ行き、本人は「いいランだったね」と言います。
WHAT COUNTS AS CLEAR?
うそこ島を完全攻略できるのか
完全攻略を宣言した3名は、翌月の知らない山、地図裏に増えた道、「全部」の範囲が分からないことを理由に全員撤回しました。
野末マドカによる評
「じゃあ私、ずっと周回してるのか」
何周目かと聞かれると、
「数えてるうちは初心者じゃない?」
本人も何周目か分かっていません。
FUTURE RESEARCH
今後の研究課題
最後の研究は、まだ再現できていません。