中二病学部1年生 夜鴉 カノン(よがらす・かのん)さんより
──運命に導かれし、まだ見ぬ同志たちへ。
私は、夜鴉カノン。覚醒の刻(とき)を迎えし者。いま、中二病学部で“真の自分”を探究している。
中二病学部は、凡俗(ぼんぞく)の世界では学べない“裏の真理”に触れる学び舎。教科書なんてない。あるのは闇に刻まれた詩(うた)と、黒板に残された封印魔法の痕(あと)だけ。
たとえば「黒歴史再構築論」では、過去のポエムをあえて朗読し、そこから“現在のアイデンティティを上書きする術”を学ぶ。初回の授業では教授が「オレの翼はまだ折れていない」と叫んで消えた。震えた。
私は日々「異名表現演習」で己の二つ名(コードネーム)を磨いている。今のところ「孤月の残響(こげつのざんきょう)」が最有力。だが昨日、新入生が「光に飢えた電柱」と名乗りやがって……これはもう、時代来てる。
中二病学部に入れば、自分が“世界で唯一無二の存在”であることを肯定してくれる仲間に出会える。むしろ、みんなそう思ってる。
目が合っただけで「貴様……見えているのか?」と囁かれる世界。怖い?違う、それは祝福だ。
受験という戦いは、君の中の“真の名”を目覚めさせる儀式にすぎない。さあ、闇を抱きしめて。
共に、うそこ大学・中二病学部で「世界の形」を書き換えよう──
“次に目覚めるのは、君かもしれない”