『失恋を食べる幽霊の噂』| ボロコラクレクターズ

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ボロコラ概要

掲載誌:不明(候補として『月刊心霊ジャパンJr.』『青汁ガールZ』『スピモノ魂』などが挙げられている)
掲載時期:1994年夏ごろ?
判明した文字数:684文字(全体の6割程度とされる)

✦ 掘り下げレポート:

ボロコラ『失恋を食べる幽霊の噂』に関する調査報告

この原稿は、当時の心霊オカルト界隈でわずか数週間だけ話題になったものとされており、「読んだことある」と主張する人の証言は全国で43件確認されている(うち27件は夢で読んだと証言)。

内容は、都会の狭間に住む「フルイモノ通りの幽霊」が、人間の「未練」や「報われなかった片想い」などを“蒸して食べる”という噂を中心に展開していた模様。

特筆すべきは、読者投稿欄に載っていた**「蒸された感情の匂いがした体験談」**の存在。投稿者は「ベランダに出ると、失恋のとき嗅いだコンビニのからあげの匂いがした」と証言している。

さらに、ページ下部にはなぜか**「野球コラム『幻の背番号00の真実』」**が途中まで挿入されており、編集ミス説も濃厚。

研究チームでは、コラム内に挟まれていたとされる**“冷めた恋の湯気はうまい”**という文言から、料理雑誌の心霊特集であった可能性も示唆している。

✦ 再構成されたコラム(可能な限り原文再現):

失恋を食べる幽霊の噂

文・東雲 しゅが(しののめ しゅが)

フルイモノ通りには、夕方になると現れる幽霊がいるという。

名前もなく、性別も定かでなく、ただ「失恋の匂いがする」と言われている。

この幽霊は、人が置いていった“未練”を好んで食べるという。とくに、両想いになれなかった片想いを蒸して食べるのが一番好きらしい。

蒸し器にかけられた想いは、どこかコンビニのからあげ棒の匂いがして、夜道でふとそれを感じた者は、すぐさま昔の失恋を思い出すのだという。

実際に体験したという女性(20代・仮名「さっちん」)は、こう語る。

「昔好きだった人を思い出して、泣いてたら、ベランダにからあげの匂いがして。次の日、夢に出てきたの。“蒸して食べたよ”って幽霊が言ってました」

幽霊は満足そうだったという。

それ以来、彼女は誰にも恋をしていない。

✦ 備考:

  • この文章が載ったページには「一部モアレがかかっていて文字が読めない」との証言があり、実際に確認された紙面(と思われるもの)では「恋」「蒸」「幽」「唐揚」の4文字だけが鮮明に残っていた。
  • なぜかページ端に「編集:みつばち康二」と手書きされていたが、この名前は一切の記録に見当たらない。

✦ 今後の研究課題:

  • フルイモノ通りの実在性検証(地図に存在しないが、証言者多数)
  • 蒸し器で感情を調理するという概念の民俗学的意義
  • 「恋の匂い=からあげ」という認識の発生源の特定

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