神々の逸話– tag –
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果てしなく待つ神と、決して遅れぬ神の邂逅
―『日常神話大系』第十一巻「時の章」より抜粋― 神話 マテドモコヌシスは、ただ“待つこと”を司る神であった。古の昔、彼は「誰かを待つ者の心」に宿る存在として生まれたという。 約束されぬ約束を信じ、姿を現さぬ誰かのために、駅のベンチ、交差点の角、... -
書神ピツエンスと消神ケシムゴラスの和解伝承
―『日常神話大系』第七巻より抜粋― 神話 いにしえの文具界、神々が文を綴りし時代——世界には「書の神」ピツエンスと、「消の神」ケシムゴラスがいた。 ピツエンスは鉛筆を司り、すべてを形あるものとして残すことを尊び、ケシムゴラスは消しゴムを司り、す... -
肉を焼く神と生焼けで出す神の激突伝説
―『日常神話大系』第二十八巻「食卓と灼熱」より抜粋― 神話 かつて世界に「肉を囲む喜び」が広まったとき、人々の祈りに応じて二柱の神が現れた。 ひとりは、バーベキューの神・ヤイーテタノシネ。香ばしく焼ける音と煙の向こうから現れる祝祭の神であり、...
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