やきそばーぐ
販売価格:420円(税込)
ハンバーグ × 焼きそば。
“主役”と“主役”が、皿の上で語り合う時が来た。
食べた学生の感想(一部抜粋)
- 「焼きそばがかつらに見えたけど、もう好き」
- 「なぜか懐かしい味がする。前世でも食べてたかも」
- 「これ食べると午後の授業がゆるくなる気がする」
グルメ評論家 槍杉タトエの料理感想文
「味とは、混沌の中にある一瞬の静寂である。」
槍杉タトエ(うそこ大学ぐうたら学部 客員グルメ評論家)
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第1話:背中に焼きそばを背負ったハンバーグを見て
かつて祖父が言っていた。「人間には2種類いる。焼きそばをおかずに白飯を食える者と、食えない者だ」と。
その言葉を受け流して早三十余年、私の胃袋は今、静かにその真理と向き合っている。目の前に鎮座するは——やきそばーぐ。まるで運命に導かれたような出会いだった。
まず見た目がいけない。
ハンバーグという“土台”の上に、焼きそばという“屋根”。
この姿、どこかに見覚えがある……と思ったら、あれだ。**「ゴリラが帽子をかぶったときの違和感と安心感の絶妙なバランス」**に似ている。
なんとなく違うのに、なぜか成立している。
“食”におけるアンバランスの調和が、そこにはある。
ひとくち頬張れば、口内で事件が起きる。
鉄板の香ばしさ、ソースの濃密な甘味、そして遅れてやってくるハンバーグの肉汁が、まるで親子喧嘩の後に手紙で仲直りしたみたいな感情を呼び起こす。
どちらかが主役だとは言い難い。
強いて言えば、**「互いに主張しあって結果的に沈黙する2人のヒーロー」**みたいな関係性だ。
あと、これは完全に余談だが、
このメニューのことを考えていたら、学生時代に文通していた「レイカさん」のことを思い出した。
彼女もまた、うどんの上にナポリタンをのせるという創作料理を得意としていて、初めて食べたとき私は「二度と口にするまい」と誓ったのだが……今になって、あれは早すぎたのかもしれない。
そう、このヤキソバーグが教えてくれた。
味とは、混沌の中にある一瞬の静寂である。
項目別レビュー
評価項目 | 星数 |
---|---|
満腹度 | ★★★★☆(4.5) |
麺伸び指数 | ★★☆☆☆(2.0) |
意外な相性度 | ★★★★☆(4.0) |
フォト映え度 | ★★★★★(5.0) |
食後のセリフ率 | ★★★★☆(4.5) |