惑星基本情報
- 惑星名:シャボーダ星(正式名:SB-D4)
- 位置:ひょどろん君航路 YL-3宙域
- 特徴:空一面にしゃぼん玉状の物体が無数に漂う、極めて幻想的な惑星
- 自転周期:約36時間
- 重力:地球の0.8倍(やや軽い)
- 大気成分:酸素・水分・微細表面活性分子を含む(人体に無害)
特徴:永遠に舞う「しゃぼん空間」
シャボーダ星の最大の特徴は、
空に巨大なしゃぼん玉が常に漂っていることです。
- サイズは手のひらサイズから家ほどの大きさまでさまざま。
- 虹色に輝きながら、ゆったり・ふわふわと浮かび続ける。
- しゃぼん玉同士はぶつかっても割れず、すり抜けたり、融合したりする。
- 地表から高さ20mほどまでは「しゃぼん密集帯」と呼ばれ、視界が幻想的に揺れる。
自然環境
クリスタ平原
→ 地表が透明な結晶質で覆われており、空のしゃぼん玉と光を反射して、無数の虹色模様を作り出す。
ポンポン丘
→ 風が集まる丘。しゃぼん玉たちが集まり、ぽんぽん弾ける音が聴こえる癒しスポット。
シャボンの森
→ 巨大な泡の樹木が育つ森。葉っぱの代わりに小さなしゃぼん玉が連なっている。
スキップ湖
→ 湖面にもしゃぼん膜が張っており、水面をスキップすると虹の波紋が広がる。
しゃぼん玉の秘密
- シャボン玉は「空気中の水分」と「地場エネルギー」によって自律生成される。
- 温度差・光量差によって形や動きが変わるため、気象予測に役立てる試みも進められている。
- 古くから、「しゃぼん玉の動きで未来が読める」という「泡占い」文化も存在。
人々の暮らし
昼と夜の概念が「金期」と「銀期」で分かれている
→ 金期(アウルス期)には農作業・建築・活動全般
→ 銀期(シルファ期)には休息・学習・室内作業中心
建築物
→ 壁材に「光調整石」という鉱石を使い、金期は涼しく、銀期は暖かく保つ技術が発達。
→ 窓は二重構造、外光を金銀別々に取り込める仕組み。
衣服
→ 表裏リバーシブル!
金期用(通気性・反射性)と銀期用(保温性・遮熱性)で素材が異なる特製服が一般的。
文化・祭り
→ 「光交わり祭(ルクスフェスタ)」:
太陽の切り替わり時に行われる、金銀の紙吹雪とランプで祝う大祭。
動植物
→ 動物は金期に活発、銀期には一斉に眠る「金銀リズム種」が多数存在。
メモ:ひょどろん君航行記録より
「シャボーダ星に降り立った瞬間、
目の前がすべて、ふわふわ、きらきら、ぷかぷかだった。
空気がやわらかくなったような、不思議な感覚だった。」
ひょどろん航行日誌・第95章より
惑星ヒットソング情報
『ポンポンシャボルン』
シャボーダ語歌詞(カタカナ表記)
シャボシャボー ポンポンルー
フワリ ルンシャ ララボンキララ ボンボン ヒュールラ
シャルル シャルル フロボーンシャボルン シャボルン ピカララン
ホワリ ポンシャ シュワワンシャボンラ シャボンラ クルポンルン
フワリ ポンポン シャララボン
【日本語訳】
- 「シャボシャボー ポンポンルー」=(泡がぽんぽんはじける)
- 「フワリ ルンシャ ララボン」=(ふわり浮かぶ喜び)
- 「キララ ボンボン ヒュールラ」=(光る泡が風に乗る)
- 「シャルル シャルル フロボーン」=(泡たちが合唱してる)
- 「シャボルン シャボルン ピカララン」=(きらめきながら舞う)
- 「ホワリ ポンシャ シュワワン」=(はじける音と共に)
- 「シャボンラ シャボンラ クルポンルン」=(また新しい泡が生まれる)
- 「フワリ ポンポン シャララボン」=(世界に響くシャボンの音)
惑星に古くから伝わる昔話
『うたうしゃぼん』
むかしむかし、シャボーダ星の空には、
とくべつなうたうしゃぼんがありました。
そのしゃぼん玉は、
風にのると「ラララ」「ホワホワ」と、
小さな声で歌ったのです。
星に生きる人たちは、そのうたを聴くと、
とてもやさしい気持ちになりました。
忙しいときも、悲しいときも、
うたうしゃぼんが頭上をすべるだけで、
心がふわりと軽くなったのです。
ある日、ひとりの少年、ルボンが空を見上げました。
「ぼくも、うたうしゃぼんに乗りたいなあ。」
ルボンは、毎日しゃぼん空間でジャンプを練習しました。
ポン、ポン、ポン。
けれど、いくら手を伸ばしても、しゃぼんには届きません。
あきらめかけたある夜、
空にいちばん大きな、
虹色に光るうたうしゃぼんが流れてきました。
ルボンは、深く息を吸い込んで、
いちどだけ、思いきりジャンプしました。
ポンッ!!
すると──
ルボンの胸から、ちいさな「ラララ」がこぼれました。
その瞬間、
うたうしゃぼんはふわりと降りてきて、
ルボンをそっと抱き上げました。
空の中、しゃぼんたちがリズムに合わせて踊り、
星の海を渡るうたが流れました。
それからというもの、ルボンは、
「心にうたを持つ者だけが、空を歩ける」
というおとぎ話の主人公になったのです。
そして今でも、
星のどこかで、
だれかがやさしい気持ちになったとき──
小さな「ラララ」が、空にのぼっていくといわれています。